膝の痛み・変性性膝関節症ってなに??

03/18/2021

はじめまして ユーです
私は理学療法士として整形外科クリニックに勤務しております。
今年で理学療法士として働いて7年目になります。

理学療法士としての活動は普段の臨床業務(患者さんの治療)に加え、研究活動を行い各種関節学会等での学会発表、論文執筆も盛んに行っています。

私がこのブログを開設した理由は人は、カラダのどこかしらに痛みを抱えて生活をしている人がとても多いことが大きな理由です。 また、痛みのある人達が参考にできるツールが少なく、整形外科に受診した方がいいのかわからない!このままの状態で生活していると痛みで歩けなくなってしまうのではないか?等々の不安の声が非常に多いためです。

このブログでお伝えしたいことは

なぜ痛みが出てしまうのか?

その対処はどうすればいいのか?

痛みをどう予防すればいいのか?

主には上記のことを発信していきます。
少しでも皆さんの参考になれば幸いです。

また、整形外科での治療は様々な道具を使用することがあります。 例えば、太ももの筋肉を強化するためのチューブなど。そういったツールも紹介していく予定です。

挨拶はこの程度に致しまして、初投稿は膝の痛みに関してです。

膝の痛み

日本人には問題になることが多い膝関節の痛み
よく周りの人や高齢の方々で膝が痛いと言っている方を目にしませんか?

実は日本は他の国に比べて膝の痛い方が多いと報告されています。
ではなぜ膝が痛い方が他の国と比べて多いのでしょうか?

理由は諸説ありますが、日本独自の生活様式や文化が原因に考えられます。
特に日本では畳で生活をされている方が多くいますよね?

畳での生活は立ちしゃがみを繰り返すことで膝関節に負担がかかります。
また椅子から立ち上がるよりも床から立ち上がる方が距離があり、体重による負荷が多くなります。

よって欧米の椅子中心の生活よりも日本の生活様式は膝関節への負担が大きいと言えます。

また、日本の文化である正座はお客さんが来た時やお葬式等の重要な場面でしなくてはいけない動作です。

しかし正座は膝にとっては実はとても負担がかかる動作なのです!

日本整形外科学会では膝関節の正常屈曲可動域(膝を曲げる角度)は140°としています。
しかし、正座は膝関節を160°程度曲げなくてはなりません。
さらにそれだけ曲げた上に膝関節に体重が乗るので膝関節にはかなりの負担がかかります。

よって膝関節が痛い場合の日常生活での注意点は

なるべく椅子を使った生活を心がける
正座はなるべく避ける
体重の増えずぎに注意する

上記3点の注意が必要です。

膝の痛みを引き起こす疾患

代表的なものに
変形性膝関節症
半月板損傷
内側側副靭帯損傷
膝蓋靭帯炎
鷲足炎 等々、、膝関節に痛みの出す疾患は様々です。
膝関節の診断には、レントゲン、MRI、超音波診断装置を用いて診断を行います。

・レントゲン
レントゲンでは診断、治療、予後の判定が行え幅広い情報が得られます。
主に関節の変形の程度の確認や、骨折の有無を確認します。

・MRI
MRIではレントゲンではわからない骨壊死や骨挫傷といったレントゲンではわからない骨の状態の確認が行えます。
また、半月板や前十字靭帯の損傷の有無を確認することが可能です。

・超音波診断装置
整形外科界で近年盛んに使用されるようになってきたのが超音波診断装置です。
超音波を用いることで筋肉の損傷の有無や靭帯の損傷の有無、また組織の炎症の有無を評価することができます。
非常に手軽に評価ができるため患者さんの負担も少ない検査です。

以上が膝関節の画像診断に用いられる機器です。

その中でも今回は日本人に有病率の高い変形性膝関節症に関して説明をしていきます。

変形性膝関節症

高齢者の膝関節の痛みの原因で最も多い疾患が変形性膝関節症と言われています。
変形性膝関節症の患者さんは全国で800万人を超えると言われており社会問題となっています。

変形性膝関節症の病因は一次性と二次性の2つに分かれます。

代謝性の疾患、外傷、先天性の異常など明確な原因があるものが二次性
年齢を重ねるにつれてだんだんと膝に痛みが出現して明らかな原因がないものが一次性です
ほとんどの変形性膝関節症は一次性であるため今回は一次性の変形性膝関節症に関して説明していきます。

変形性膝関節症は名前の通り膝の関節の変形を主体に膝に痛みを出す疾患です。
初期には膝のこわばり感や正座を続けたあとの立ち上がり時の疼痛、歩き始めの痛みを訴えることが変形性膝関節症の初期に多い訴えです。
進行すると歩行時や階段昇降での痛みが常に出る状態になります。

多くは膝の内側の関節の隙間が狭くなり、関節の内側に存在する組織(半月板や軟骨や骨)に負担がかかり痛みが発症します。

変形性膝関節症の見分け方

まず、膝のどこが痛いかを確認しましょう
大体の変形性膝関節症は膝の内側に痛みが出ます。

歩き始めが痛い

膝の内側に熱をもつ

鏡を見ると脚がO脚気味だ

膝が伸びきらない

正座ができない

これらが当てはまる場合は変形性膝関節症の可能性が高いです。
しかし膝の内側に痛みが出る原因は様々でこの症状だけで変形性膝関節症とは判断し切れません
基本的に診断はレントゲンの撮影を行い、膝関節の隙間や骨の状態をみて判断するのでまずは整形外科への受診をお勧めします。

変形性膝関節症になったらどうすればいいの??

病院で変形性膝関節症と診断されたけどどうすればいいのかわからない!という方は多いと思います。
変形性膝関節症のリハビリテーションは膝の状態によって変わるのでここではパターンに分けて紹介いたします。
自宅でできるものなので実践してみてください。

膝が熱を持っている場合
手の甲でご自分の膝に触れて見ましょう。
熱がある場合は膝関節に炎症が起こっている状態です。
氷をビニール袋や氷嚢に入れて15分間熱を持っている部分に当てましょう。
15分以上は凍傷の危険があるので15以内に止めるようにしましょう.
また、熱がなかなか引かない場合は靭帯の損傷、骨のダメージの可能性が考えられるので整形外科への受診をお勧めします。

O脚で膝の内側に痛みが出ている場合
膝がO脚になってきた。
痛い方の脚と痛くない方の脚を比べると痛い脚の方が細い場合は膝の筋力低下の可能性があります。O脚の場合は膝の前面にある大腿四頭筋の筋力のバランスが崩れます。
主に膝の外側についいている外側広筋の筋力が強くなり
外側広筋

膝の内側に着く内側広筋の筋力が弱くなります。
内側広筋

これらの筋肉のバランスが崩れてくることでO脚が進行し膝関節の変形が進行します。
よって膝の外についている筋肉を緩めるようにマッサージし、膝の内側はトレーニングするようにします。

タオルつぶしトレーニング(膝の内側の筋を鍛える方法)

バスタオルを丸めて膝のお皿の下に入れてタオルを押しつぶします。
これを10秒間✖️7回 1日3セットを目安に行いましょう。
タオルを押しつぶす際に痛みが出る場合は痛みを強くする場合があるので行わないようにしましょう。

膝が伸びきっていない場合
膝が伸びきらない場合はふくらはぎの筋肉が固く膝が伸びていない可能性があります。
そういった場合膝が曲がった状態で歩行することになり膝関節には大きな負担がかかります。
足首からふくらはぎの筋肉をストレッチすることで柔軟性を出すようにしましょう。

足首ストレッチ

タオルや、ストレッチバンドをつま先にかけ つま先を体の方向に反らすようにストレッチを行います。
20秒✖️3回 1日3回を目安にストレッチしましょう。 ストレッチで膝の内側などに痛みが出る場合は膝の半月板が関節の中で引っかかって症状を出している場合があるのでストレッチは中止しましょう。

以上が簡単ではありますが変形性膝関節症の自宅でのリハビリです。
今日以降の投稿でもより詳しいリハビリの内容を投稿しますので確認してみて下さい。

基本的に痛みは人間の防衛反応なので痛いリハビリは症状を悪化させる危険性があります。なるべく整形外科で診断を受けてからリハビリを行うことをお勧めします。